今日山下先生のご講演を聞いてきました。福島県民から「安全デマだ!」とバッシングされているのは分っておりますが、人づてのご講演内容では不正確になると思い、今日の機会を楽しみにしておりました。先生は医師向けと断ったうえで、医学的根拠を示されながらわかりやすくご講演いただきました。またわからないところは素直にわからないとおっしゃいますので同じ医師として主張なさりたいことがとてもよくわかりました。
いくつかはっきりわかったことがあるんですが、とりあえず自分なりに咀嚼し、理解したつもりでいることをいくつか列挙してみます・
1.年間100mSv/yまでの被ばく(内部・外部を合わせて)は安全である。
これはDNAの損傷の速度が修復の速度を下回っているからで、それ以上になると修復が追い付かない・・・と理解しました
2.低線量被ばくであれば子供も大人も同じく安全である
以前にも読んだことがあるんですが、低線量被ばくであれば大人も子供も発癌の程度に変わりなく、被ばくしていない場合と有意差はない。高線量になって初めて子供の方が発癌率が高くなる
3.妊婦に関しても同じで100mSv/yまでは有意差はない
4.結局一番問題になるのは高線量の被ばくをどれだけ受けたかということであり、チェルノブイリでも直後のもっとも高い時期の被ばくが問題であった。
5.そうはいってもできるだけ早く低い値にもどすのは大切であり、除染や食料汚染に関してはしっかり対策するべきである
6.チェルノブイリのあと、危険な地域から安全な地域に疎開は行われた。発癌においても有意差がなかったのに平均寿命が下がったのはそれ以外の死亡が増えたからであり、被ばくのリスクのみを取り上げるとそれ以外のリスクによって生命予後を不良にすることがあるので、総合的に判断すべきである。
私は先生のおっしゃりたいことはよくわかり、100mSv/yの根拠も理解できたのですが、おそらく一般の方々で「そうは言っても通常よりは危ないに決まっている」と思っていらっしゃる方にはなかなか理解することは難しいかもしれないなあとは思いました。私は以前から安全と安心は別のものであり、安心できないのであれば積極的に避難するべきであり、それはあくまで個人で決めるしかないと考えております。私はとりあえず今の状況であれば家族とともここで暮らしていこうと思います。
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